介助犬になるまで

介助犬になるまで

犬の幸せを第一に訓練しています

介助犬として暮らすことが犬の負担にならないよう
個々の犬の適性を見極めることが大切だと考えています。
介助犬に向いていない性質の犬を無理に介助犬にすることはありません。
ここで紹介している過程を通して、犬にも人間にとっても優しい社会をめざして
“最適な選択”をできるよう日々努力しています。
※記載した犬の年齢はあくまで目安で、犬と介助犬希望者のマッチングにより前後します。

0 ヶ月

誕生

生まれた子犬たちは繁殖犬ボランティアさんの家で母犬、兄弟姉妹たちと一緒に元気に成長していきます。この間に犬同士の挨拶の仕方など犬としてのふるまいを学びます。

繁殖犬とは?

介助犬の候補となる犬たちの父犬、母犬のことで、繁殖犬になる前には性格面や健康面のチェックを行います。繁殖犬たちは普段、繁殖犬ボランティアさんの家で家庭犬と同じように家族の一員としてのんびりと生活しています。出産は、健康を考慮した繁殖計画に基づいて行っています。

関わる人の声Voice

繁殖はいつも生と死について考えさせられます。私達は子犬たちが元気に産まれてきてくれるように、そして母犬にとっても安全な出産であるように努力をしています。その為に、獣医師、繁殖犬ボランティアさんとの協力が大切です。
子犬たちが元気な姿でパピーホームボランティアのお宅に行くときには母犬、繁殖ボランティアに対しての感謝と1つ大事な仕事をやり遂げたという思いを感じています。

訓練部 副主任:橋本友樹

母犬の産前産後の体調管理、子犬の誕生・飼育を協会との連携でパピーホームへ繋げるまでの2か月間は気が抜けませんでした。そしてパピーホームへの委託式当日は母犬と一緒に感謝状をいただきました。その瞬間、子犬の旅立ちと成し遂げた充実感、安堵感でいっぱいになり涙が止まりませんでした。大切な命を次に繋げるための繁殖犬ボランティアをして本当に良かったと思います。次の繁殖までは母犬の体調管理をしながら楽しい毎日を過ごしています。

繁殖犬ボランティアさんコメント
2 ヶ月
1

人と一緒に生活(パピーホーム)

生後2ヶ月を過ぎるとパピーホームボランティアさんに預けられます。1歳までの約10か月間、とにかく人が大好きになるよう愛情たっぷりに育ててもらいます。トイレトレーニング、お留守番、人や犬との挨拶、乗り物体験、家族旅行など様々な経験をし、人間社会で暮らすためのルールも学んでいきます。

パピーホームに関するお問い合わせ
関わる人の声Voice

パピーたちの成長に大切なのは、「楽しい」「嬉しい」をたくさん経験することです。たくさん遊んで、たくさん褒めてもらう、そんな中で色々な経験を積み重ねパピーたちは成長していきます。ご家族の皆さんが困った時には、一緒に相談し、一緒に解決していく、ボランティアさんもパピーたちも楽しく生活するために、みんなで協力しながら育てていくことがこの仕事のやりがいです。

訓練部 主任:山口歩
1

訓練犬として訓練開始

1歳を過ぎると訓練センターに入所し、訓練を開始します。約1年間トレーナーから介助犬になる為の訓練を受けます。訓練センター内だけではなく、スーパーや飲食店、映画館に行ったり、電車やバスに乗ったり、様々な環境を体験します。

訓練センター施設紹介
関わる人の声Voice

入所して一番初めにみるところは、稟性(その子の持っている性格)です。いくら訓練をすぐに覚えてくれても、電車に乗っていてリラックスできていないなど介助犬に向いている性格でなければ、介助犬にするべきではないと思っています。負担なく幸せに介助犬として活躍してほしい。そういう想いで訓練を行っています。ただ、介助犬に向いている性格なのかの見極めがとても難しく、言葉が通じないからこそ、犬たちが発している見えない言葉を読み取ることが訓練士の一番苦労するところです。

訓練部 部長補佐:櫻井友衣

訓練方法

人との信頼関係の下に、人と一緒に作業を学んでいくことが喜びと感じられる体験を通じて、無理なく自然に仕事をこなせるようにトレーニングを行います。犬が生まれ持った得意なことを作業に結び付けていき、上手にできた時にタイミングよく褒めることで、犬自身が自信を持って楽しく作業ができることを大切に考えています。この方法は訓練中の犬に過度の負担がかからず、それぞれの能力・個性を最大限に生かして育成することができます。

関わる人の声Voice

人の性格と同じく、犬の性格も十犬十色です。褒める方法一つをとっても、ドッグフードで褒めることが良いのか、おもちゃを使う方が良いのか、その子によって適している方法が違います。楽しみながらお仕事を覚えてもらえるように、お仕事って楽しい!と思ってもらえるように、その子にあった方法をいかに早く見つけられるかがトレーナーの腕の見せ所です。そして大切なことは、トレーナーも犬と一緒に訓練を楽しむことです。(楽しみすぎてトレーニング室から笑い声が漏れていることが多々あります。)

訓練部 部長補佐:櫻井友衣

適性評価

訓練中は3ヶ月ごとに、複数のトレーナーによる客観性を持った評価を行います。音やニオイなどの刺激や、慣れない場所での反応を観察しながら、介助犬の適性や訓練の進行状況を確認します。評価が進むにつれ、使用者候補も選定していきます。
人間同様、犬にも一頭一頭個性があります。介助犬に向かない犬を無理やり介助犬にすることはありません。

キャリアチェンジ(CC)犬とは?

普段と違う場所ではリラックスできなかったり、不安でつい鳴いてしまったりする犬もいます。
あるいは、他の犬や猫が大好きで、人間の指示が聞けなくなってしまうような犬もいます。
そういった犬は介助犬よりも他の環境で暮らした方が幸せなのではないかと私たちは考えます。こういった犬はキャリアチェンジ(職務内容の変更)し、一般家庭に引き取られたり、PR犬として啓発活動の場で活躍している犬もいます。
私たちはキャリアチェンジした犬の進路にも責任をもって取り組んでいます。

関わる人の声Voice

介助犬は様々な場所に出かけ、使用者さんと共に生活をします。もし、とても苦手なことがあれば、その経験をする度にストレスがかかるかもしれません。訓練を行っていく中で大切なのは適性をしっかり見るということです。
しかし、そのストレスが軽減できる何かがあって慣れることが可能であればトレーニングを行い、過度なストレスがかかっていないかなどを見定めます。

訓練部 部長補佐:遠藤大輔
2 前後〜

パートナーと合同訓練

いよいよパートナーとなる障がい者の方との合同訓練が始まります。介助犬希望者は初め訓練センターに宿泊をしながら、排泄の方法、食餌の与え方、遊び方など犬との接し方や世話の仕方をトレーナーがいつでもフォローができる環境で学びます。約2~3週間の訓練センターでの生活で徐々にお互いに信頼関係を築き、その後、自宅での訓練を行います。合同訓練は、身体障害者補助犬法で40日以上行うことが決められています。

訓練センター施設紹介
関わる人の声Voice

合同訓練でトレーナーにとってとても大事な仕事のひとつに環境整備があります。介助犬と共に自身の生活の幅を広げたいと思っている使用者さんがよりスムースに社会参加ができるよう、行政や地域の支援者、医療機関などその方を取り巻く環境との間に私たちが入り、整えていくことはとても大切だと思っています。

訓練部 部長補佐:遠藤大輔
2,3 歳〜

介助犬として新たな生活

合同訓練が終了すると、厚生労働大臣指定の法人で認定試験と審査を受けます。見事審査を通過すると身体障害者補助犬法に基づき、介助犬は使用者とのペアで認定されます。これで晴れて使用者は介助犬を同伴して様々な施設を利用することができます。

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